
雪歩の成長とMSソロ楽曲について。
雪歩は強い子だ。
もっと詳しく言えば、雪歩は成長して強くなる子だ。
頑張って、いろいろなものを乗り越えて強くなる子だ。
「今日は泣いたら」「明日がもっと強くなる」。
そういう子だと思う。
一時期、雪歩の声がとても辛い立場に置かれたことがある。
MA発売からL4U新曲ぐらいの時期だったろうか、
収録された曲が出されるたびに、(ニコニコなど)色々な場でファンに
「ゆりしーの声だ」「雪歩のキャラの声ではない」などと呼ばれた。
でも、雪歩は成長する子なんだ。
アケ版や箱無印版製作時の時の雪歩と変わっていて当然だ。
僕らはプロデューサーなんだから、
気弱なままの雪歩をずっと愛でているのは寂しすぎるし
なにより本当に強くなった雪歩の姿を見られないなんて残念すぎる。
雪歩は強くなるために変化した。
確かにKosmos, Cosmosやshiny smileの雪歩の声は
以前に比べてずっと硬質で大人びたものだった。
でも僕はそれが雪歩の(当時の)今の姿だと信じられたし、
それが以前の雪歩と地続きの、彼女キャラクター或いは
パーソナルが込められた至上の歌声だとずっと信じていた。
ALRIGHT*は、そんな雪歩の成長の
(1stVISIONに於いての)完成形の歌だ。俺はそう思う。
MAやMLの頃の、アイドルランクを駆け上がる時期の
雪歩の声は硬質なものだったけれど、
MSの雪歩はもうちょっとだけ上に行けたんだ。
だからもう少しだけ、周囲に目を配れるようになった。
相手に対して手を伸べる、そんな歌を歌えるようになった。
力強く、相手を認めて、優しく背中を押してあげるような歌を。
Cメロの一部以外の歌詞はどこをとっても、
彼女が今まで歩んだことのある道程だ。
「(こんなダメダメな)私にも出来たんだから、あなただってきっと大丈夫」。
こんな気持ちで雪歩はこの曲を歌ったんじゃないだろうか。
雪歩のそんな成長を感じて、僕は本当に嬉しくなってしまう。
口角を上げて、絶対誰にも見られたくないような顔になって
涙を流してしまったことも数知れない。
あの雪歩がだ。あの、あんなにも弱気で自信を持てなかった雪歩が、
こんなに大きな声で、声を伸ばして、伴奏を力強く感じて。
硬質で大人びた声を自分のものにして。
歌っているんだ。
雪歩がソロでさ。
こんな風に歌えるようになっていることが、
僕には嬉しくてたまらない。
そういう1曲なんだと、僕は思う。
(萩原雪歩)